第一生命ホールディングスの新しい投資戦略と「株価」への影響
トパーズ・キャピタル買収の背景
第一生命ホールディングスは、トパーズ・キャピタルという、主に融資による運用を行う企業を数十億円で買収する方針を示している。この動きは、資産運用立国を目指す政府の方針に沿ったもので、機関投資家に運用力向上を求める背景がある。
トパーズ・キャピタルの特色と運用実績
トパーズは、プライベートデットという融資専門のファンドで知られ、累計融資額は約1000億円。設立から約11年で、地方銀行や企業年金など70の機関投資家が資金提供をしている。
融資のターゲットと利回り
「ミドルリスク・ミドルリターン」を掲げるトパーズの目標とする運用利回りは4%~6%。対象としているのは、銀行からの融資が難しい中堅・中小企業で、融資額の平均期間は2年以内となっている。
第一生命とのシナジー:「株価」へのプラス要因
オルタナティブ資産としての位置づけ
第一生命は伝統的な運用資産とは異なる、オルタナティブ資産の運用強化を目指しており、この買収により、より高い利回りを期待できる資産形成が可能になる見込みだ。
買収の進行状況
年末までにトパーズの発行済み株式の約70%を取得する予定で、買収額は数十億円を見込んでいる。
結論:株価への影響は?
第一生命の新しい投資戦略としてのトパーズ・キャピタルの買収は、株価にポジティブな影響をもたらす可能性がある。特に、オルタナティブ資産の運用強化という方針は、将来的な資産形成の拡大を期待させる。
参考
2023/10/24 日本経済新聞 朝刊 1ページ
2023年10月24日の第一生命<8750.T>の株価は?
第一生命<8750.T>の相場分析を行います。前営業日の第一生命<8750.T>株価は反落。3064円で取引を終えました。
PERから見る第一生命<8750.T>株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
前営業日の第一生命<8750.T>株価のPERとEPSは
- PER: 8.978724768 倍
- EPS: 341.25 円
でした。
EPSが横這いならば企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、PERから下記の基準が考えられます。
- PER: 10 倍: 3412.51133 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER: 9 倍: 3071.260197 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER: 8 倍: 2730.009064 円 →下値メド(楽観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
前営業日を含め25日間の株価の終値は
- 2023/10/24 3064.00
- 2023/10/23 3090.00
- 2023/10/20 3089.00
- 2023/10/19 3143.00
- 2023/10/18 3151.00
- 2023/10/17 3129.00
- 2023/10/16 3126.00
- 2023/10/13 3158.00
- 2023/10/12 3203.00
- 2023/10/11 3173.00
- 2023/10/10 3164.00
- 2023/10/6 3101.00
- 2023/10/5 3082.00
- 2023/10/4 3047.00
- 2023/10/3 3090.00
- 2023/10/2 3125.00
- 2023/9/29 3097.00
- 2023/9/28 3100.00
- 2023/9/27 3063.00
- 2023/9/26 3032.00
- 2023/9/25 3012.00
- 2023/9/22 3099.00
- 2023/9/21 3053.00
- 2023/9/20 3098.00
- 2023/9/19 3180.00
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 3,113.16 円
- σ: 48.11 円
以上を用いて-3σ~+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 3258 円
- +2σ : 3209 円
- +1σ : 3161 円
- 25SMA : 3113 円
- -1σ : 3065 円
- -2σ : 3017 円
- -3σ : 2969 円
まとめ
- 3413 円 :PER水準で見た場合→PER 10 倍(上限)
- 3258 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 3209 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 3161 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 3113 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 3071 円 :PER水準で見た場合→PER 9 倍(中央)
- 3065 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 3017 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 2969 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 2730 円 :PER水準で見た場合→PER 8 倍(下限)
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。
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