大王製紙のペットケア事業への挑戦と株価への影響
大王製紙が、衛生用紙ブランド「エリエール」を活用し、ペットケア用品事業に進出。この新しい事業展開は、大王製紙の株価や企業価値にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
「エリエール」ブランドの新しい一歩
既に知名度の高い「エリエール」ブランドを使用して、犬用おむつや猫砂など、ペット用品5カテゴリーの発売を予定している。若林頼房社長は、これが同社にとって「最後のカテゴリー」と位置づけ、高い付加価値の商品を展開していく考えを明らかにした。
ペットケア市場への戦略
ペットケア市場は急速に拡大しており、その中でも猫砂や犬用おむつなどの商品には独自の工夫や革新が求められている。特に、健康チェック機能を持つ猫砂や、しっぽ穴付きの犬用おむつなど、ペットの健康や快適性を追求した商品開発に取り組んでいる。
売上高の目標と市場規模
2026年までのペットケア市場規模は約1450億円に拡大するとの予測があり、大王製紙はその中で15%のシェア、売上高100億円を目指している。
生産体制の展開
猫砂の生産は「大貴」を通じて行われる一方、犬用おむつは自社の三島工場を中心に生産を拡大していく考えだ。また、OEM生産も視野に入れ、迅速な商品供給を目指している。
大王製紙の事業戦略と今後の展望
ペットケア事業の拡大は、大王製紙の中期経営計画や株価にどのような影響を及ぼすのか。その背景や展望について解説する。
国内の人口減少とペット市場の拡大
日本の人口減少は進行中であり、その中でペットの人気は上昇している。このトレンドを受けて、ペット用品事業は大王製紙の新しい成長の柱として位置づけられている。
海外展開の可能性
中国、タイ、インドネシア、トルコ、ブラジルに生産拠点を持つ大王製紙は、これらの地域でのペットケア商品の販売も視野に入れている。
事業構造の転換とH&PC事業の拡大
大王製紙は、紙・板紙事業から「ホーム&パーソナルケア(H&PC)」事業へのシフトを進めている。これに伴い、ペットケア事業の展開も重要な位置を占めるようになってきた。
まとめ
大王製紙のペットケア事業への新規参入は、今後の成長の柱として期待されている。ペット市場の拡大やH&PC事業へのシフトなど、大王製紙の事業戦略の中で重要な位置を占めると予想される。
参考
2023/10/18 日経産業新聞 3ページ
2023年10月18日の大王製紙<3880.T>
大王製紙<3880.T>の相場分析を行います。前営業日の大王製紙<3880.T>株価は続落。1170.5円で取引を終えました。
PERから見る大王製紙<3880.T>株価の適切な水準は?
PERとは株価収益率を表します。
私はいつもPERの水準で判断しています。PERは株価が1株あたりの純利益の何倍かを示し、成長期待に応じて値が大きくなります。
その理由は、PERは海外投資家の主な判断基準だからです。
実際、日本市場の7割は海外投資家によって売買されているためPERの判断基準は相場に反映されています。
次に、PERはEPSとセットで考えます。
EPSとは、1株あたりの利益を金額で表したものです。
株価=EPS×PERです。
前営業日の大王製紙<3880.T>株価のPERとEPSは
- PER: 35.35999996 倍
- EPS: 33.10 円
でした。
EPSが横這いならば企業の稼ぐ力は変わっていないことを意味します。
それでも株価が上がった場合はPERが上昇しています。
さて、PERから下記の基準が考えられます。
- PER: 40 倍: 1324.095024 円 →上値メド(楽観シナリオ)
- PER: 38 倍: 1257.890273 円 →妥当な水準の中心(楽観シナリオ)
- PER: 36 倍: 1191.685522 円 →下値メド(楽観シナリオ)
ボリンジャーバンドから見る株価は?
25日単純移動平均線(以下、25SMA)を用いて、標準偏差σを求めます。
このσを平均線に足したもの、引いたものがボリンジャーバンドです。
前営業日を含め25日間の株価の終値は
- 2023/10/18 1170.50
- 2023/10/17 1177.50
- 2023/10/16 1168.00
- 2023/10/13 1184.00
- 2023/10/12 1221.00
- 2023/10/11 1214.00
- 2023/10/10 1223.50
- 2023/10/6 1224.50
- 2023/10/5 1218.50
- 2023/10/4 1192.50
- 2023/10/3 1196.00
- 2023/10/2 1219.00
- 2023/9/29 1224.00
- 2023/9/28 1250.50
- 2023/9/27 1279.00
- 2023/9/26 1275.00
- 2023/9/25 1276.50
- 2023/9/22 1297.00
- 2023/9/21 1290.00
- 2023/9/20 1290.50
- 2023/9/19 1309.50
- 2023/9/15 1286.50
- 2023/9/14 1254.50
- 2023/9/13 1259.50
- 2023/9/12 1265.50
です。
ここから25SMAと標準偏差を求めます。
- 25SMA: 1,245.72 円
- σ: 38.00 円
以上を用いて-3σ~+3σを求めます。
25SMAに標準偏差の1倍~3倍の値を足したり引いたりするだけです。
- +3σ : 1360 円
- +2σ : 1322 円
- +1σ : 1284 円
- 25SMA : 1246 円
- -1σ : 1208 円
- -2σ : 1170 円
- -3σ : 1132 円
まとめ
- 1360 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+3σ
- 1322 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+2σ
- 1324 円 :PER水準で見た場合→PER 40 倍(上限)
- 1284 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→+1σ
- 1246 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→25SMA
- 1208 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-1σ
- 1258 円 :PER水準で見た場合→PER 38 倍(中央)
- 1170 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-2σ
- 1132 円 :ボリンジャーバンドで見た場合→-3σ
- 1192 円 :PER水準で見た場合→PER 36 倍(下限)
相場の予測はできません。しかし、いつでも買いと売りが50%の確率で動くわけではありません。異常な安値はいずれ修正され上がります。異常な高値はいずれ修正され下がります。
この異常な水準を見極め、確率的に優位なポジションをとることで、長期的に利益が上がります。そのため、この記事では株価の予想ではなく現在がどの水準にあるかを常に考えます。
※本ブログは筆者が学んだ相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。
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